デジタル簡易無線登録局と特定小電力トランシーバーとIP無線の違いとは?

さてさて、最近はレンタルでもIP無線機が増えてきました。

2afee5ab2ebc5ab4c93b763d700a272f_s

レンタルでは今まで特定小電力トランシーバー(以下特小)か簡易無線登録局(以下登録局)の『距離2択(簡易無線が5Wか1Wで3択もアリ)』だったのが、IP無線というちょっと聞き慣れないものが割り込んできて、詳しくない方にはますます何だかわからなくなっているレンタル無線業界です。

そこで、レンタルにおける登録局と特小とIP無線の違いを分かりやすく解説していきましょう。

この記事の目次

IP無線とは?

最近鳴り物入りで殴り込んできたIP無線とはなんぞや?ってことなんですが、簡単に言うと「スマホの無線版」です。音声をパケット化して携帯電話のインフラで通信します。なので、以下のような特徴があります。

【IP無線のメリット】

・携帯電話の電波が入るところは日本全国どこでも通信エリア。

・携帯電話と同じく免許、申請など一切不要。

・IPアドレスに直で通信するので混信しない。

【IP無線のデメリット】

  • 購入すると毎月通信料を払う必要あり。
  • 携帯が入らないところは通信不能。
  • 通信が集中すると、繋がらなくなることあり。

てか、スマホでよくね?

いえいえいえ。スマホじゃいちいち画面見てダイヤルして個別に通話して、、、もしくは無線アプリ立ち上げてグループ設定して、、、と超面倒な上に、電池がすぐ切れます。なので、そこはIP無線の方が便利で楽です。

なんとなくIP無線のことがわかってきたら、ようやく違い解説です。

①距離と値段

これは簡単です。距離は

特小<登録局<IP無線

です。障害物に対しても同様です。特小は壁があるとかなり辛いです。フロア越しとかには超キビシイです。

値段はその逆です。簡単ですね。

レンタルの市場価格は特小×2=登録局×1.5=IP無線ぐらいでしょうか。

なお、地下や上空など携帯電話の電波が入らないところではIP無線は絶対つながりません。

目の前にいても無理です。振っても無理です。注意しましょう。

②通話の安定性

これは

特小<登録局<<<<<<<<IP無線

と言う感じです。

特小と登録局はチャンネル数が限られます。チャンネルが違っても、近いと影響受けたりするので、都心部などユーザーが多い場所ではけっこう不安定になります。

しかし、IP無線にはそんなことはありません。混信はまず無いと思って大丈夫です。

しかし、混信はしないのですが別の危険性が、、、

それはこの後。

③通話の秘匿性

こちらについても

特小<登録局<IP無線

なのですが、一つ危険性があって、IP無線はグループの設定を間違えると、同じグループには日本全国でつながってしまいます。

何百キロ離れてようが、通話は全部聞こえてしまいます。

レンタル業者がグループ設定をミスることはまずないと思いますが、端末をいじくり倒してグループが変わってしまうとヤバイことになります。

お気をつけあそばせ。

④その他

これはちょっとした違いなのですが、IP無線はその仕組み上、音声の到達に若干の遅延があります(1秒あるかないかくらい)。

ほんのちょっとなのですが、これが普通の無線機で慣れている方には非常に違和感があります。

しかし、上手く使うと「いっこく堂」ができます。

宴会芸用に借りるのはアリですが、シビアにタイミングを合わせるようなクレーン作業などにはちょっと厳しいですね。

というところで、なんとなく違いを理解していただけたでしょうか?

まあ、何より実際に借りて使ってみるのが一番です。

よろしくお願い致します。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする